CG着色メモ:人物をセル塗り、背景を水彩風に色塗りして仕上げる

まえがき

私の場合、パソコンを使える時間は、一日1時間から2時間前後であり、なおかつ「保存してまた次の日に色塗りをするというのが嫌い、一度パソコンを立ち上げたら、そのときに一気に全て仕上げてしまいたいタイプ」なので、色塗りを手早く行う方法をメモしておく。ようするに、絵の練習は紙と鉛筆でやりたいタイプである。
GIMP2.2.10で線画・陰影を表す線の処理をしている。

このページでは、どんな色塗りの方法を公開しているか。

強調したいもの(ここでは人物)をパスを使ったセル塗りをして、それ以外をザッと水彩風に色を塗る。
次の画像は、もとの線画と、色を塗ったあとの線画です。オリジナルキャラクターです。

このページで使っているソフト

GIMP2.2.10 for Windows(フリーソフト), SAI, Photoshop Elements 2.0
これらのソフトだけでなく、PSD形式の読み込み・書き出し、パス機能、レイヤー機能、描画が速く、きれいに描けるブラシツールがついているソフトならOK。イラストを制作するのに、ひとつのソフトにこだわる必要はないように私は思う。

使用している周辺機器

スキャナ、マウス、WACOMのPenStation(ビジネス用のペンタブレット。正直、おすすめできない。マウスがついていないので、私のPC環境では、他のメーカーのマウスと一緒に使うと、マウスが手の動きを読み取らなくなる。マウスとペンがセットでついているものが良い)

下書き

  1. 鉛筆など、修正しやすい画材で下書きをする。強調したいものをボールペン等で清書する。ほかのものは鉛筆の線を残しておく。
  2. だいたい350dpi程度でカラーモードをグレースケールにしてスキャン、レベル補正や明るさ・コントラスト等を調整してRGBモードに変換する。
  3. 線画を透明化する。(当サイトでPaintgraphicでの線画抽出のやり方を紹介している。Photoshop ElementsをWindowsで使用するなら、Elements機能補完の【エフェクト】→a透明線画という機能を使ってできる)

ここまでは、お決まりの手順である。
線画のレイヤーをいくつか複製して、強調したいもの(ここでは人物)とその他のもの(背景)を削除して、人物と背景の線画を別々のレイヤーにする。私は、人物をGIMPのパスでなぞって選択して、背景や人物を削除している。
人物の線画を、GIMPの選択範囲をパスにする機能(使い方はこちら)を使ってクリンナップする。

GIMP2.2.10のパスレイヤー。【パスを選択領域に】と【選択領域をパスに】を使ってセル塗りをする。

陰影をあらわす線(TECS Onlineというサイトによると、そういう線のことを「色トレス線」と呼ぶらしい)を、パスで引く・色塗り

人物の線画のレイヤーを複製し、陰を表す線を、線画に使った色以外で引く。ここでは赤色(FF0000)で、0.5ピクセルの線を引いている。私は2006年現在、GIMP2.2.10(Windows版)のパスを使って線を引いている。(GIMPはバージョン2.2.8になって以来、私のPC環境ではほとんど落ちない)
個人的に、フィルタや色塗りはGIMP以外のソフトでしたほうが、処理が速いと思うので、あとで修正がきくように線画をXCF形式(GIMP独自の形式。GIMPで作成したパスを保存できる)で保存するだけでなく、色塗りのためにPSD形式でも複製を保存しておく。
PSD(Photoshop形式)は、多くのグラフィックソフトで読み込みできるためである。

パスで引いた陰影部分を選択し、新しいレイヤーを作成し、乗算モードにして灰色や茶色、紫色など陰影に使いたい色で塗りつぶし、不透明度を下げる。
私は肌の影だけ茶色、他は全て灰色にしている。陰影部分は、鉛筆ツールなどでちょっと修正する。

さらに新しいレイヤーを作成して、髪の毛や肌、服のベースとなる色をのせる。

新しいレイヤーを用意して、背景も色塗りする。

Web等にアップするとき、縮小すると、結構きれいに見えます。

このページについてのうんちく

このページで書きとどめておきたいことは、「陰影をあらわす線はあらかじめ引いておくとよい、陰影の色は1つか2つの乗算レイヤーに乗せて不透明度を下げる」ということだけである。
アニメっぽい色塗りをするには、「ベースになる色を塗ってから、影を2段階ほどいれてハイライト」が定石のようである。これを実行するために、次のようにグラフィックソフトの機能を利用して色塗りをしている。

昔は、紙に描いた下書き自体に鉛筆で線を引いておいたものである。このサイト内のページ「CG着色メモ:線画処理」で紹介している。(注意:ある漫画作品のファンアートである。)

今は、パスで線を引いている。

紙に線を引いておくか、それともパソコンで線を引くか。またはスキャンの前に線を引いておくか、スキャンした後に線を引くか。ただ、それだけの違いである。
セル塗りの場合、どのように線を引いたら、陰影がきれいに見えるかというコツをつかむには努力が必要です。私は、テレビアニメの公式サイトの画像を参考に陰影をつけています。
そういえば、Paintgraphicのパスはパスレイヤーが無い、などの点でGIMPのパスより貧弱だ。だから、今ではパスで選択範囲を作って画像にエフェクトをかける用途で使っています。イラスト制作目的ならGIMP 2.2.8以降+ Photoshop Elements 2.0以降 +SAIの併用あたりが一番幸せになれるかもしれない。Photoshop Elements 2.0以降には、SAIにある「加算モード」にあたる「覆い焼き(リニア)」があるためである。Elements1.0や5.0 LEにはない。
Photoshopの機能限定版の「覆い焼き」に関して言えば、Photoshop Elements 1.0以降、覆い焼きカラーの仕様が変わったようで、覆い焼きらしい「光」を表現するには、覆い焼き(リニア)でレイヤーを黒色(000000)で塗りつぶしてから色を乗せなくてはならないようです。そして、黒色のブラシを、消しゴムツールの代わりに使用するのが良いようです。これはSAIとPhotoshop Elements 2.0を併用するときに必要な技です。

再び、このページの絵の全体像。鉛筆の線を残した背景は、ぼかし(ガウス)フィルタをかけています。いつか自分が描いたイラストや、他の人(プロ)が描いた漫画のファンアートを惚れるくらい美しく、なおかつ素早く制作できたらいいなあ。だいたい一枚を1〜2時間で仕上げたい。イラストをアニメっぽく、かつほのぼのとした感じに仕上げたい。
色の構成に関しては、NHKアニメの「カスミン」の色のセンスがお気に入りである。背景もああいうのがいい。

参考資料

最終更新日: 2007年3月
ページ公開日:2006年3月

Webmaster Yuri

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